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2007年2月20日 (火)

『墓地を買う』のは土地売買のことではありません。

俗に『墓地を買う』と言います。

テレビでも盛んに『霊園分譲』の宣伝が流されています。

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墓地と霊園はどう違うのでしょう。

要するに、墓地というのはお墓を立てるための敷地の一画のこと(『聖地』とも呼ばれるようです。)であり、霊園というのはそういう墓地がいくつも立ち並んだ一帯のことを言います。霊園にも公営・民営・寺院系といろいろ種類があります。荒れ放題のところから、管理人が常駐していて法要も可能な立派な施設のあるところまで実に多種多様です。

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○ところで、墓地を買ったら登記しないといけないのでしょうか?

カエルのおじさんは、先祖のお墓がすでにあるのでそういうことは考えたこともありませんでした。実際、不動産登記法準則には『墓地』というれっきとした地目についての規定があります。

ということは、墓地を買ったら登記をすることになるんだろうな・・なーんて受験生時代には漠然と考えていましたが、どうも一般の個人が先祖供養のために墓地を買うのと、霊園業が山林を開発造成して整地した土地を墓地として登記するのとでは意味が違うようです。

○個人が『墓地を買う』という場合、正しくは、『墓地の永代使用権を買う』という意味で使われます。

土地を購入するのではないんですねー。ですので、登記名義は、売買後も霊園管理業者のまま残ります。

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ところでこの『永代使用権』ってナニ?

こんな名前の物権があることは民法のどこにも書かれていません。なんせ民法は物権法定主義ですからねー。物権ではないとしたら、債権?あるいは物権類似の~権とかいう権利のことなのでしょうか。だとしたら、明治に輸入された民法の物権概念よりはるか以前、仏教伝来の当時から続く由緒正しき日本古来の権利なのかもしれません。まあ、もしかしたら、特別法か何かにこの権利の定義が明記されているのかもしれませんが。。(司法書士のわりに不勉強でスミマセン。)

ところでこの永代使用権と呼ばれる権利は、これまた霊園の種類と同じほど実に様々な意味で使われているようです。

賃借権や地上権として使われる場合があったり、土地信託に近い意味で使われるケースもあるようです。祭り事が関わって来るのでむやみに転々流通することを予定されていないという特徴があります。

永代と言っても、未来永劫墓地の使用権を保証されるわけではありません。身寄りがなくなったらそこで終了。墓地を返還して、遺骨は無縁仏として他の無縁さんと一緒に合祀されることになります。

おそらく、こうした特徴の一つ一つを追求していけば、一冊の論文が出来上がりそうな気がしますが、カエルのおじさんは実務家ですので、それを研究している能力も気力も時間もありません。

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なにはともあれ不動産登記法によれば、登記することのできる権利は無制限ではなく、法が定める権利しか登記できないこととされています。なので要するに永代使用権というのは物権でも賃借権でもないということから不動産登記をする方法が無いということになるのです。(賃借権や地上権と解釈される余地がないこともないのですが、先ほども書いたとおり、祭り事と分離できない性質のため、ドライに単なる権利として取り扱うことと相容れないということでしょうか。。)

なので、個人が墓地を買っても登記をする必要は無い ・・という結論になります。

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墓地と言うのは、ただ墓地を買って終わり・・ではなく、むしろ、購入後することの方が多くなります。

○まず、なんといっても、墓地にはお墓が欠かせません。

墓地を買う目的は、墓石を建てることです。ですから、霊園販売業者の中には石材店とタイアップしているところや、石材会社が霊園販売会社を経営しているところもあります。

○また、お墓を買う目的は、そこにご先祖様の遺骨を納め、供養し、節目節目にお参りに行くためです。ですので管理や手入れが不十分であっては困りますから、きちんとした管理・清掃業務が必要になります。

○このほか、多忙な遺族に代わって、節目節目にきちんと供養してもらえるシステムを取り入れている霊園もあるようです。

これらの管理費用や供養料については、墓地墓石購入費とは別に支払う必要があります。支払い方法には前払い一括方式年会費制などがあります。

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○墓地の購入については、クレジットによる分割払いを取り扱ってくれる霊園もあります。ただ、その場合、墓地・墓石を購入した人がクレジット完済前に破産するとなると、当然、永代使用権の解約墓石の処分納骨された遺骨の移動という厄介な問題が出て来ます。

 永代供養料を前払いしている場合は返金してもらえます。墓石は買うときは高価でも処分するとなれば、表現は不謹慎ですが、ただの花崗岩としての引き取り料になります。遺骨については墓石ではなく納骨堂に納骨するという方法もありますが、納骨費用もかなりかかるようです。

墓地の購入が通常の土地売買と異なるのは、売買代金が完済されるまでは売主である霊園販売者がその土地を所有権留保している点です。ローン返済が滞ると、販売契約は解約ということになり、ご先祖様の遺骨がそこに納められていようといまいと、元の販売業者に墓地を明け渡さなければならなくなります。

○永代供養だとかなんだとか言っていても所詮はお金の問題なんですねー。

最後はちょっぴりさびしい話になりました。(合掌)

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